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VAV CAVとは皆様は知っていますか?
VAVは【Variable Air Volume】の略で日本語だと可変風量制御装置となります。「ブイエーブイ」と言いますが「バブ」と言うこともあります。CAVは【Constant Air Volume】の略で日本語だと定風量制御装置となります。「シーエーブイ」と言いますが「キャブ」と言うこともあります。
VAV・CAVの仕組みと用途を知ろう
VAV・CAVとは室内などに空調した空気を送る際に、その風量を調整するために使用されます。VAV・CAVは空調ダクトに流れる風の速さをセンサー(プロペラ)で計測し、必要な風の量になるようにダンパーの羽根を開閉させて風量を調整しています。
VAVは、あらかじめ設定された室内条件に合わせるために風量を多くしたり少なくしたりします。CAVは、ダクト内の風量が増減しても決められた風量を流します。それぞれの特徴に応じて室内の給気量・排気量を調整する事で温度や湿度、空気の清浄度などの室内環境を最適にしながら、空調の無駄を無くし、省エネにも貢献するのがVAV・CAVです。
ダンパーとなにが違うの?
VAV・CAVの他にも風量を調整する装置として、風量調整ダンパー(VD、MD)やシャッターがありますが、それらは主に開度を固定していますので、ダクトの風量変化でこれらの風量も変化します。しかし、VAV・CAVは風速センサーで風量変化を検知して、目的の風量になるよう自動調整してくれます。
シャワーを使っている時に洗面所や台所で水を使うとシャワーの勢いが弱くなった経験はありませんか? これは水道管の水圧が一定なのに使う量が増えたことで水圧が分散されたためです。ビルには複数の部屋があるので、ダンパーだけの場合はシャワーと同じように、他の部屋を使い出したら風圧が分散され、送風が弱くなり「空調の効きが悪い」という結果になったりします。こんな時でもVAV・CAVが付いていれば、変わらない風量になるように自動調整します。
どんなところに使われているの?
主に大型ビルの玄関ホールや何百人も入るような大型イベントスペース、ショッピングモールや、映画館、さらには工場など、大型の空間を冷やしたり、温めたりする必要がある際に使用されます。
VAV・CAVは皆さんが利用する多くのビルで、快適な環境づくりのため頑張っています。